活動紹介 − 議会報告
【12.06.26】市議会議員の定数削減 ４０→３７へ
数の力で強行！ 日本共産党は反対。市民の「定数削減の裏にある思いは」
岡崎市議会６月定例会の最終日の26日、自民清風会とゆうあい21（民主党系）の提案で、市議会議員の定数を40から37に削減する条例が、日本共産党以外のすべての議員の賛成で、可決されました。
提案者からは、提案理由として「中核市の一人当たりの人口から割り出した。市民アンケートや陳情にある市民の要望である」ことが述べられました。
まともな回答はなし
日本共産党岡崎市議団は、提案者に対して
?定数を３名削減する理由と減らしたことによる経費の削減?議員定数削減以外に行ってきた議会の改革?改選を４ヶ月後に控えたこの時期に、なぜ削減なのか?「民意を切るという意見もあるがそうならないように努力をしていく」と発言した具体的な方策について質問しました。
しかし、提案者である自民清風会からは具体的な答弁がないだけではなく、ゆうあい21からは、「今は議会改革は議題ではない」などという発言もありました。
結局は少数会派の締めだしか
これらの質疑から
?定数削減は、市民の要求であるといいながら、市民の要求で提出された陳情のグリーン車の利用や、海外視察の廃止などには、手が着いていない
?民意を切るということのないよう努力していく、としながらも具体的な手だてはなんら考えられていない?議員定数以外の議会改革は一問一答方式の導入程度で、経費についても論議されていない?結局は定数削減で少数会派を閉め出すことに目的があるということ、この時期に出されてきていることが党利党略である懸念が強いこと
と考えられます。
経費削減なら政務調査費、視察費の削減を・・・日本共産党岡崎市議団の反対討論
日本共産党市議団は、これまでにも議会改革として、議会の報告会の開催など市民参加の議会にすること。領収書を添付しなくても支給されている政務調査費の半減やグリーン車の利用廃止、一般行政視察費の廃止など、無駄な経費を削減すること。質問時間等の制限の撤廃、委員会での委員外質問の許可、各派代表者会議という非公開の密室協議をやめることなどの民主的な議会改革を行うこと。を提案してきました。（下表）
日本共産党の経費削減案
グリーン車の利用廃止 約３００万円
政務調査費の半減 １２００万円
一般行政視察費を廃止 ６８０万円
議員の報酬を1割カット ３７２０万円
総額 ５８２０万円
議員３人を削減した経費削減額
４２００万円
議会報告会 遅れをとる岡崎市議会
西三河でも豊田市、知立市、高浜市では、議会自らが議会報告会を開催し、多くの市民を招いて、さまざまな要求を、直接聞く機会を設けています。議会改革というのならば全国の流れである市民参加の議会にしていくためにも議会報告会の開催を行うべきです。
議会の多数が市民の多数意見とは限らない
一般的に定数40を37に減らせば当選ラインは約５００票引き上げられ、組織がない人たちはいくら改革の意欲があっても議員になることができません。ぐるみ選挙を助長します。
身を切ると言いながら切られるのは少数会派に託される、市民の中の少数意見です。
議会の多数が市民の多数意見とは限りません。今回の消費税増税も原発の再稼働も、反対派は国会では少数ですが、世論調査では半数を超えています。
市民の立場に立った議会運営を
岡崎市議会が本気になって市民の立場にたった議会運営を行おうとしていないことは、請願・陳情者に口述の機会すら与えていないことにも現れています。午後５時までに議会を終えるような質問制限や日曜日や夜間の議会の開会が議論をされていないことにもあります。
市民の立場で「反対」「修正」をきっぱり言える議会に
議員定数の削減は市民の要求だという発言も議会運営委員会理事会等でありましたが、市民の要求は、「所得の減少、年金の削減、医療費など社会保障の負担増で生活がたいへんになっているのに、議員は、自分たちの声を聞いてくれない、役に立ってくれていない」というところにあると思います。それが、国会の比例定数削減についてのマスコミによる世論誘導もあり、身を切る＝定数削減となっています。市民が真に求めているのは、自分たちの苦しい生活を改善してほしい、暮らしを守る政治になってほしいということです。
市民が求めているのは、市長の提案に何でも賛成するのではなく、市政のチェック機関として市民の立場で言うべき時は「反対」「修正」とはっきり態度表明できる議員を市民は望んでいます。
定数を削減すれば市民の真の要求に応えるどころか、ますます議会を市民から遠ざけます。
